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日中ビジネスの現場で使われる中国語

 2023年8月以降、ブログの更新が止まっていた理由は、この時期に新しいビジネスを始めたからでした。

 昨年の夏、私は中国の方向けの日本語講座を開きました。日本語ネイティブが中国語で日本語のレクチャーとトレーニングをするという、何の工夫もない謳い文句の講座でしたが、ニッチながらもこれが結構ヒットしました。

 

 この講座の参加者のお一人が会社を経営されていて、レッスンの回数を重ねてお互いの性格が何となく分かってきた頃、「会社の仕事を手伝ってみないか?」と誘われたのです。日本のマーケットへの進出を計画中で、社長自らが日本語をしゃべれるようになって営業をしたいとのことで、私の役目はそのお手伝いです。

 

 それから早半年、SNSとメールでひっきりなしに飛んでくる様々なリクエスト。社長以下、チームは10名くらいのスタートアップ企業なのですが、いつ誰からどんな連絡があるか分からないので常に臨戦態勢。

 

 久々に現場にどっぷり浸かって身に染みたのは、話す言葉も展開も相当速い、そして言葉の省略が多い。

 

 やり取りが文字に残れば安全かというと、そうではありません。SNS上で交わされるテキスト量は膨大ですが、(中国語のテキストでは習わないような)語句の省略が多いので、かなり気を付けないと文脈を読み違えて相手の要求に応えられなかったり、相手のメッセージの真意を把握できず無駄に悩んでしまったりします。

 

 このように、かなり苦労していますが、チームのみんなが唯一の日本人である私を温かく迎え、サポートしてくれているので、乗り切ることができています。

 

 新しい仕事もサイクルが確立しつつあり余裕も出てきたので、レッスンの受付も再開しました。今後は、これまで通り「通じる中国語」とともに「ビジネスの現場で対応できる中国語」を皆様にお伝えできると思います。