どうしても説明しておきたい11の子音

ある学校の中国語授業で、カリキュラムに沿って発音の解説をしようとしたら、子音の発音方法の解説と練習に使える時間は、わずか1時間程度でした。

 

ご存じの通り、中国語の子音は21個あります。すべての子音にこだわると、一つの子音につき3分しか時間がありません。

 

そこで、ローマ字読みでなんとか乗り切れそうな、日本語母語話者にとって簡単な子音の解説と練習は思い切って端折り、一言、二言のコメントで済ませました。

 

11個の子音を選び、重点的に練習しました。子音の約半分です。

 

有気音は絶対に外せません。p、t、k、q、chi、c。

 

摩擦音のf、h。

 

そり舌音のzh、ch、sh、r。

 

これらをローマ字読みをしてしまったり、日本語風に発音してしまうと、メリハリのない中国語、通じにくい中国語になってしまいます。

 

最初の50時間が肝心です。50時間で口と舌の動きを徹底的にマスターします。

 

中国語を習い始めてすぐにこれらの子音を習得することは難しいと思います。かといって、「いつかできる」「そのうちできる」と思い、自己流の発音を繰り返してしまうと、その自己流の発音がしっかりと身についてしまい、後々、発音を矯正することは難しくなります。

 

私の教室にも発音矯正のためにいらっしゃる方が沢山います。

 

1年以上、自己流で発音をし続けていらっしゃる方は、上記に挙げた11の発音のどれかが日本語風です。

 

発音の矯正とは、口や舌の動きから練習しなおすということです。

 

1年以上、中国語を学ばれている方のほとんどは、すでに基礎的な文法事項を理解されているので、ある程度の長さの中国語の文章を理解することができます。

 

でも、発音トレーニングはフレーズを読むのではなく、単語ごとに行っていきます。

 

たいがい、皆さん、我慢できません。会話や物語文、エッセイなどを読みたくなります。

 

ドリブルができるようになる前にバスケットの試合に出るようなものでしょうか?

 

学校の授業では、学生たちに「発音の定着には時間が必要で、何度も繰り返し練習することが大事。発音方法が分からなくなったら、いつでも質問して。同じ質問を何度してもOK

。」と言っています。

 

『いつも何度でも』

 

なんだか、ジブリの歌みたいです。