· 

発音の学びなおしは時間をかけていいということについて

中国語の発音が難しいとはよく聞くことですが、せっかく勉強して「通じにくい」ならまだしも、「ほとんど通じない」というのは、やはりもったいないと思うのです。

 

「通じない」とおっしゃる方の中国語を聞いてみると、まず気が付くのは、声調が不安定だということです。そして、もう一つ頻繁にあるケースは有気音を十分に発音できていないということです。

 

発音トレーニングの経験から、かなりざっくりと感じている事なのですが、ある一つの発音を標準的に言えるようになるまでにかかるトレーニング時間は、ゼロスタートの方よりも、すでに半年から数年の学習歴のある方が発音矯正をする場合の方が時間がかかっているように思います。

 

標準的な発音から少しずれた発音に慣れてしまうと、その癖を直すのはとても大変そうだとレッスンをしていて感じます。

発音は口腔内や口回りの筋肉も含めた運動によってつくられる訳ですから、例えて言うならば、一度出来上がっている水泳のフォームを変えることが一朝一夕にいかないのと同じようなことなのではないかと思います。

 

私は、発音矯正には数か月単位のトレーニング期間が必要だと思っています。

 

確かに長期的な展望が必要なのですが、一つ一つの発音を焦らずじっくりと練習していくと、ある時を境に中国語的な発音ができるようになります。

 

粘り強い、努力家の皆さんのレッスンを担当させていただいているお陰で、私は、この劇的な変化を目の当たりにして興奮するという講師冥利に尽きる経験を沢山させてもらっています。