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「発音」より先に気を付けたい「発声」

カリスさんをご存じですか?

 

韓国出身で、16歳で東京大学の試験に合格した方です。才能豊かでユーモアのある方で、最近はビジネスパーソン向けのYouTubeの番組に多数、出演されています。

 

彼が林修先生との対談番組に出演した時のこと。

林先生は、彼が提唱する英語の効果的な習得方法についてインタビューされました。

 

カリスさん曰く、大切なのは「発声」である。

日本語と英語のネイティブスピーカーとでは、発声の仕方に大きな違いがあるそうです。

 

詳しくは、ぜひ、その番組をご覧ください。ここでは、中国語学習にも応用できる部分だけをかいつまんでご紹介します。

 

彼曰く、英語話者は通常、喉の奥で音を作っており、その声は低音気味である。一方、日本語話者は口腔内の前方で発音を作っており、その声は比較的高音である。

 

そして、言葉と言葉の連結の仕方にも英語と日本語では大きな違いがあるとか。

 

結論、英語を上手(っぽく)話すためには、英語話者と同じような発声(声を作る部位)と言葉のリズムを意識することが重要だというのです。

 

勉強家のカリスさんですから「文法や一定の語彙力がある」という前提で、上記のポイントが重要だと言っているのでしょう。

 

最近、一緒に仕事をすることが多い中国系アメリカ人のJennifer(仮名)も確か低めの声でしゃべっている。

 

日英通訳としてミーティングに参加してくれる日本人のMayumi(仮名)も日本人女性としては低めの声で話している。

 

良く言えば「迫力がある」、ネガティブに表現すると「威圧的」というか、、、。

 

「発声の仕方」に注目して中国の人と話していると、やはり同様の発見がありました。

 

確かに、中国語の母音の調音部位は喉の奥らしい。興味のある方は、中国語の音声学の資料をお読みください。

 

また、母音だけではなく、例えば、子音の「H」は口腔内だけで発音を作るというより、複式呼吸に似た運動で発音を作っています。

 

「中国語は発音が難しい」という噂はあまねく浸透しているので、受講者の方もそれを覚悟してレッスンをスタートされますし、講師もレッスン開始直後からすぐに「発音」にフォーカスして指導してしまいがちですが、「中国語的な発声」をまずはしっかり練習するところからレッスンを始めようと最近、思っています。