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中国語でのビジネスコミュニケーションとは?

私は今、香港の企業から通訳、翻訳、リサーチの仕事を請け負っています。その関連で中国系アメリカ企業のチームメンバーとコミュニケーションをとることもあります。

 

ここで私が「中国系アメリカ企業」と言っているのは、アメリカの法人でアメリカをベースにビジネスを展開している企業で、その創業者やメンバーが中国出身という企業のことです。

 

仕事で使う言語は7割が英語、3割が中国語です。

 

メールは、ほぼ100%が英語です。送られてくる契約書などを含む様々な資料も英語ですから、私が提出するレポートも英語を使うことが要求されます。

 

Chat GPTを開かない日はありません。

 

いきなり、答えが出てしまったようですが、協業相手やクライアントが欧米、もしくは東南アジア諸国の華人の場合、コミュニケーションで使われるのは圧倒的に英語が多いです。

 

しかし、参加者がすべて中国出身者や華人のミーティングの時は、やはり中国語で話すこともあります。メインの議題は英語を使っても、スモールトークは中国語に切り替わります。

 

彼らが中国語に切り替わったとたんに冗談などが飛び出して笑いが起こり、その場が和むという場面をよく目にします。

 

このような環境では、英語も中国語も完璧にできなければならないと思われますが、実は、そうでもありません。

 

逃げ道があります。中国語と英語を織り交ぜて(ちゃんぽんで)話すことができます。

 

これは、すごく楽。邪道と言われれるかもしれませんが、、、

 

実際、中国出身や華人のメンバーも英語と中国語をちゃんぽんで話しています。よくあるのが、中国語の基本構文の中に専門用語だけ英語を入れる話し方です。

 

彼らと出会った当初、私はそのような会話に違和感があり、なかなか聞き取ることができませんでしたが、慣れると便利。

 

一方、中国本土でビジネスをする場合は、そのスピード、多種多様なアクセント、大量の専門用語に耐えなければならないでしょう。

 

これについては、私自身は、中国本土で仕事をした経験がないので想像しかできませんが、駐在中の生徒さんたちのお話から察するに、相当、難儀なことだと思います。

 

一口にビジネス中国語と言っても、誰と何処でどんなコミュニケーションをとるかによって、難易度は変わると思います。

 

中国語を学習されていて、ビジネスや生活で中国語を使いたい、もしくは、すでに使っている皆さんは、「聴く」と「話す」ことについて、より高いレベルを目指していらっしゃると思います。

 

私が実際に中国の人たちと仕事をして実感したのは、「しゃべれるようになってからやろう」ではなくて、覚えた言葉とフレーズを次から次へと使ってみる、言葉のボールを連射する中で少しずつできるようになっていくのだなということです。

 

なぜ、そう思うかというと、覚えた言葉やフレーズは、結局、双方向のやり取りの中でしか生かされないからです。自分が発した言葉に対して、相手がどのように返答してくれるのか?その返答のパターンは、無数にあります。

 

想定内の返答がある場合もあれば、想定外の反応もあります。こちらの言ったことが通じて対話が広がることがあります。

 

また一方で、通じない、笑われる、スルーされるなどのような反応もあり得ます。

 

しかし、これらを気にしてはいけません。臆することなく、果敢に突き進んでください。

私も、精進し続けたいと思っています。