終わりの到来

 突然就走到了西藏』の読書マラソンは、順調に進み、第5章、120ページを超えました。

 

 内容にもまだ飽きず、先生も相変わらず伴走を続けてくれていました。しかし、事情があって毎週の翻訳時間の確保が難しくなった事もあり、先生と相談して区切りの良いところで終了する事になりました。

 

 自分のチャレンジがこんな形で突然終了して残念でありながらも、夢って叶うんだなぁ、という充足感がありました。思春期などはとうにすぎ、目の前には還暦が迫っていて、夢も何も、という状況。けれども、やはり私の夢は実現しました。

 

 今までも本の世界から色々なことを学び、楽しみをもらってきましたが、この坤さん著作の『突然就走到了西藏』からもたくさんのものを受け取りました。何しろ、エッセイを辞書を引きながら精読したのは生まれて初めての体験。

 

 VRゴーグルがなくても、読書の世界でヴァーチャル世界を回遊し、中国の人々の生活や心の有り様を知ることができます。読書は最強です。

 

 さて、学習の方はというと、少し本を読んだからと言って、私の実力がグンと上がるということは残念ながらありませんでした。限られた時間で、ストーリーを追いかけることに特化した授業をお願いしたので、先生もそのような段取りで進んでいたからです。しかしながら、会話文の教科書から離れて、長い文章を読んだことで、文語的表現の語彙や構成を学んだことはとても大きな収穫だったと思います。

 

 当初は困難だと思えた『中国語を辞める前に一度原書で読書したい』という目標は、完読ではないにせよ、達成しました。

 

 リセット完了。ようやく心もフラットになり、また自由な気持ちが帰ってきました。