<最終回>トレーニングの成果は?

 

  学習の成果。最終回はそのお話です。

 

 暇だったので本棚の整理をしていました。処分のターゲットは中国語検定の問題集。検定にまつわる苦い思い出づくしの私は、一刻も早くこのカラフルな本たちを一掃しようと思い、取り出して机の上に重ねていきます。

 

 一番上に載ったローズピンクの本、中国語検定3級リスニング問題集。表紙がツヤツヤして形も整っているのは、使用した形跡がないからですね。

 

 あまりに暇すぎた日曜日。新品同様の本を捨てるなんて!という心の呵責が予想外の行動に。

 

 「捨てる前に一度やってみようかな?」と本を開き、音声を聞き、私は問題を解き始めました。

 

 そして、なんと結果も予想外。「あれれ? なんでこんなに正解するの?」

 

 最初の10問、パーフェクト。次の10問、不正解はたった2問。正解率高し!

 

 聞き取れているのに素直に「やったー!」と思えないのは、どうも不思議だからです。

 

 以前の学校では、毎回リスニングのトレーニンングをしました。いつも結果は散々。その後、あきこ先生のレッスンでは、以前のような「聞き取れてますか?」というレッスンもトレーニングもしていません。でも、以前より高得点になりました。あれっ?これはどういう事ですか?

 

 次のレッスンの時、いつもの様に「何か質問がありますか?」とあきこ先生。

 

 こんなこと聞いていいかしら?と思いつつも、モヤモヤは解消したい。マンツーマンレッスンってこう言う時に有り難いですね。変な質問をこっそり聞くこともOKです。

 

 「実は中国語検定3級のリスニング問題を解いたのですが、以前より断然聞き取れる気がするのですが?」恥ずかしいので、語尾方面フェイドダウンで尋ねます。

 

 「気のせいじゃないと思いますよ。順調に発音も文法もよく理解して進んでいると思いますから。聞き取る力と意識が変わったんですよ」と先生は美しい笑顔でキッパリです。「毎回、先生の中国語も聞き取っていますしね」。

 

 「はっ 意識まで変わる?」発音トレーニングの効果なんと!恐るべしですね。

 

 発音練習と音読でここまで来れたのは、私にとって相当な驚きです。声の力?すごいですね。

 

 これは「成果が出た」と言うことで間違いないでしょう。自分自身で実力の確認は難しいですが、今回は廃棄リスト最前列の問題集様が証明してくれました(捨てようとしてごめんなさい)。

 

 中国語を学ぶ場所や方法は多種多様。でも目標は皆同じ『上達すること』です。

 

 どのようなルートを選び、どのような登山の仕方をするのかはそれぞれ自由ですが、目指すは山頂の一箇所と言えるでしょう。私は運良く、You Tubeであきこ先生に出会いました。先生は散々だった私の数年間の学習の迷いを修正。<山頂はこちらです>としっかり標識を立てて下さいました。道に迷ってないという安心感。個人差はあれ、上達は語学学習の最大のエネルギーです。今では偶然の出会いが必然と思えます。