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ネイティブスピーカーのように話す①

 中国人の友人や先生と話していてよく思うのですが、とても自然に、さらっと中国語をしゃべっているのです。彼らの言葉の中には勿論、有気音や2声の連続なんかが満載なのですが、「がんばって音を出している、トーンをコントロールしている」感じが全くしません。

 

 この自然な感じをそのまま真似をしてしまうと、なぜか、私たちの中国語はパンチがないというか、切れ味が悪いというか、発音がくぐもって聞こえるというか、とにかく中国語の格好良さや美しさを表しきれないことがままあります。

 

 入門レッスンの度に実感しますが、日本語と中国語では口回りや口腔内で使う筋肉がちょっと違います。中国語仕様になっていない私たちが筋肉の使い方の違いを意識せず、聴いた音だけを頼りに中国の人の発音を真似してしまうのは、無謀なような気がします。

 

 これは、口の力の使い方にしても、音をとらえる耳にしても、すっかり日本語に慣れてしまった大人の場合です。こどもはこれに当てはまらないというのは、先日、日本語教室に遊びにきてくれた5歳のインドの男の子が、はじめて聞いた日本語のフレーズをとてもきれいな発音で、大きな声でリピートしてくれた時などに実感します。