中国語講師になってから10年ほどは大手スクールや研修会社と業務委託の契約を結び、様々な企業に派遣されてレッスンをしてきました。
私が自分の中国語教室を立ち上げたのは2019年9月。この時、私は人生で初めての経験をしました。自分で自分の仕事に値段をつけたのです。それまで、私のレッスンに対する報酬はレッスンの発注元(スクールや研修会社)が決めていました。基本的に交渉はしません。もし、「もっと高い報酬を希望する」と言えば、私に声をかけてもらったその仕事は、報酬の交渉をしない他の講師に流れるでしょう。企業のマネージメントの面からみると当然のことですね。
私が自分の教室をたち上げて良かったと思う一番の事は、「自分のサービスを自分自身で売っていく」経験ができていることです。
以前の私が「どうすれば人に雇ってもらえるか?」と考えていたのに対し、今は、「どうすれば人が買ってくれるか?」ということを考えるようになりました。
もちろん、業務委託の場合も受講者から良い評価をもらえなければ次の仕事の声はかかりませんから、「受講者が達成感と納得感を得られるレッスン」を目指します。ですから、「講師として雇ってもらうための努力」と「レッスンを買ってもらうための工夫」は一見、同じようなものなのですが、自分の教室をたち上げてからは、「雇われている人の目線」から「消費者の目線」にシフトできたことが最も大きな変化でした。サービスを売る当事者になったことでサービスを買ってくれる人たちとの心理的な距離がぐっと近くなったのです。
10年の節目にささやかではありますが、私自身にとって大きな進化ができたと思っています。仕事のやり方が劇的に変わりました。
でも、「やった!進化した!」で終わらず、「どんなレッスンならお金を払ってもらえるのか」ということを四六時中考えるようになったので、最近は顔面にも脳にもしわが増えたように思います。
冬の特別講座
『中国の人のような発音をつくる講座』
2022年1月2日、3日、4日
19:00~20:30
3日間通しで11,250円(税込み)
『ネイティブレッスン準備講座』
2022年1月3日、4日
10:00~11:30
各日3,750円(税込み)
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