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私の中国語の先生

 中国語ネイティブの先生のレッスンを週2回~3回受けています。私は日本人ですし、現在、日本に住んでいます。家族親戚に中国語ネイティブはいません。友人はいますが、コロナ以降、一緒にお茶をしたり食事をしたりしてゆっくり話す機会が激減しました。ほうっておくと中国語の勘が鈍ります。

 

 毎日、教室のレッスンがありますし動画も作りますから、全く中国語を話さない日はありません。中国ドラマやTEDのようなトーク番組「一席」、李永楽先生の物理の講義、相声(漫才)の動画等々、毎日たくさんの中国語の動画を見ます。

 

 しかし、読んだり聴いたり見たりするのと、しゃべる、話すのとは全く違います。会話はキャッチボールですから、言葉が咄嗟に出てこなければやり取りは続きません。だから、何とかして自分の頭の中にある中国語を絞り出そうと脳がフル回転します。そして、相手のしゃべるスピードを0.75倍速にすることも、巻き戻しもできませんから、始終、耳に神経が集中します。

 

 例えば、壁打ちと人を相手にしたラリーとの違いです。イレギュラーなボール、想定外の反応が返ってくるのが生身の人とのコミュニケーション。

 

 この生身の人とのコミュニケーションは、慣れるまでは緊張して言葉のラリーがうまく続かないかもしれませんが、それでも成果はゼロではありません。

 

 たとえ、流れるような言葉が口から出てこなくても、相づちとか、うなづきとか、ため息とか、言い訳とか、その場の雰囲気を作る表情や所作も含めて生身のコミュニケーションによってしか体得できないものがありますよね。

 

 アプリやSNSを駆使して耳と口を鍛えることはできます。でも、中国語でコミュニケーションをとる際に一番大切な「勘どころ」を養うためには生身のコミュニケーションが一番の特効薬であることを、中国の先生たちのレッスンを通して実感しています。