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若者に伝える中国語。

今年、約50名の若者が週一回(90分)、私の中国語の授業を受けてくれます。

 

こんなに大勢を対象にした授業は、今回初めてです。大人数のクラスレッスンは、7,8年前に幼稚園で中国語クラスを担当して以来。その時は、年少、年中、年長の各クラス20名くらいでした。今回は大人です。

 

2回目の授業で、皆の名札(プレート?)をつくりました。A4用紙を三つ折りにして三角形にし、そこに簡体字とピンインを書いた卓上型の名札です。

 

名札が出来上がってから、今度は私が皆の名前を中国語読みにして出席をとりました。自分の名前が呼ばれていると思ったら「到」と返事をしてもらうように伝えました。

 

まだ、ピンインを教えていないので、ちょっと無謀な要求かな?と思ったのですが、なんと、誰一人漏れることなく、全員が名前を呼ばれた後ですぐに「到」と返事をしてくれたのです。

 

ピンイン表(横が母音、縦が子音)の約6~7割がローマ字読みで対応できる、とはよく言われますが、しかし、残り3割強の発音は日本人にとって耳慣れない、中国語特有の発音ですから、皆、かなり注意深く自分の名札を見ながら私の発音を聞き、想像をふくらませてくれたのだと思います。

 

テキストを使い、一通り声調の練習をしたあと、各自、自分のフルネームの声調練習をしてもらいました。まだ、単母音しか教えていないので、ピンインを読むのではなく「ma」で練習です。

 

皆が自分の名前の声調練習を通して中国語を体感し、少しでも興味を持ってくれたら嬉しいと思っていました。

 

しかし、熱心に声調練習をしてくれたばかりでなく、たくさんの学生たちが「私のこの字(ピンイン)は何と読みますか?」「ぼくの名前の発音してもらってもいいですか?」とピンインの読み方に興味を持ってくれました。

 

心の中でうれし泣きです。

 

「全員が1年後、整った発音の普通話で自己紹介ができる」と最初の授業で皆と約束しました。

 

一人ひとりの名前の声調練習を聞きながら、その約束は間違いなく果たすことができると、私は確信しました。